金曜日, 12月 24, 2010

退蔵益ビジネスについて考える

退蔵益とはクーポンや期限付きの商品券など、購入されたにも関わらず消費されなかったサービスの戻り益の事である。

Amazonのクーポン券やグルーポンなどのチケット購入サービス、家電量販点のポイント還元は有料であるにも関わらず利用期限がある。購入した人の全員が消費するわけではなく、そのうちの何人かはどうでもよくなったかその他の事情で消費しない。その際の個人の損失は小さなものだが、販売した側には結果的に大きな利益となって戻ってくる仕組みだ。

退蔵益にはフィットネスクラブ、メルマガ、着メロといった会員制サービスも含まれる。会員はいつでもサービスを受けられるために会員になるが、それを全員が毎月値段分使いきる訳ではない。さらに、いつのまにかフィットネスに行かなくなってしまうなど、サービスを利用しなくなってきているにも関わらず面倒で解約せずに放置しているケースもある。

これを踏まえてビジネス上打てる手は2つ。

A.便乗して退蔵益ビジネスを始める
B.退蔵益の発生しないビジネス形態をアピールする。

Aのケースではすでにある仕組みに乗っかるだけなので比較的簡単だ。自分達の既存ビジネスに絡められないかを考えれば良い。クーポン、ポイント、月額会員を行い消費者の囲い込みに加えて退蔵益も期待できる。オリジナルで何か考えるとすれば、使うと消費者の利益になるけれども使われなければ企業側が得をする仕組みはないか考えるのもいいだろう。


BのケースではAが長期的にみると消費者に不利益なるサービスであることを逆手にとる。消費者にとっては期限なんて無い方がよいし、金を払ったのに期限があるのは納得いかないという心情もあるだろう。

実際、CDショップなどでやっている一定ポイントに達すると1000円分サービスするような仕組みは、多くの場合期限が1年しかなく、『ポイントを達成するほど年間CD買わないよな』という心理が働き、カードを貰うこと自体を拒否したくなるようなものも多い。

Bの実例を挙げるとVISAの永久不滅ポイントが有名だろう。ポイントの有効期限がないため、利用者は自分の消費ペースに合わせてポイントを貯めることができる。


消費者にとっての利益としてはA<Bであることから、私は将来的にBのサービスに収斂していくものと考えている。どこかが先に始め、他の企業も仕方なく追随する形ことが予想されるからだ。

そこで先手を打って新たにケースCの手を考える。「基本的にサービスの有効期限は無期限で、早く使った方が得をする」仕組みだ。それが一般化したらさらにケースD、すなわち「いつ使っても十分に得をするサービス」、つまりはB+が出て企業の利益が限界に近づき、ケースE「ポイントは付かなくとも十分お得なサービスがデフォルトで付属している」が生まれ、混在状態になる。


というわけで他者に勝つためには現在の主流を押さえ、それの1つ上をいくサービスを提供し続けること。競争は続いていくのだ。

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